「屈辱の日」 シュワブ前、大浦湾で新基地建設に抗議


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新基地建設に反対しプラカードを掲げて抗議する市民ら=28日午前、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地計画に反対する市民と議員、市民団体でつくる「止めよう辺野古新基地建設実行委員会」の代表者らは28日午前、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前と沖縄防衛局の海上作業が進む大浦湾で抗議行動した。

この日は対日講和条約が発効され、沖縄が日本から切り離された日。「4・28県民屈辱の日 県民大行動・大集会」の取り組みの一環として、ゲート前での抗議行動を行い、「新基地はいらない」「作業をやめろ」と声を上げた。
 ゲート前には午前6時ごろ、議員団を含む約300人の市民が集結。名護市の稲嶺進市長も駆け付け「今日は沖縄県民にとっては屈辱の日だ。今も(国は)県民を足蹴(あしげ)にして(基地建設を)強行しようとする。行政の立場からあらゆる手段を用いて辺野古を止める。共に頑張ろう」と訴えた。
 実行委員会事務局長の仲宗根悟県議は「今日やることに意義がある。沖縄は戦後、一貫して基地を押し付けられてきた。今日の抗議行動で、(基地建設を阻止に向けて)あらためて魂が入った」と語った。
 海上では抗議船8隻とサバニ2隻で作業中止を求め抗議を展開した。社民党の吉田忠智党首は「沖縄の民意を無視した基地建設強行は許されない」と訴えた。海上保安庁のゴムボートが取り囲み警告を続けにらみ合った。午前11時現在、海保による拘束はない。
 スパット台船2基と掘削機が取り付けられているクレーン船に作業員の姿があり、3カ所で海底ボーリング調査関連の作業が行われている。  午後6時からは那覇市の県民広場で県民大集会が行われる。【琉球新報電子版】