翁長知事、辺野古調査を再要求 見通し立たず「理不尽」


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米軍臨時制限区域の立ち入りについて考えを述べる翁長雄志知事=18日、県庁

 米軍普天間飛行場の辺野古移設計画をめぐり、翁長雄志知事は18日、臨時会見を開き、県が求める米軍臨時制限区域内での潜水調査が実現していない件について「(申請から)3カ月近くになるが、今日まで許可が下りていない。防衛局の立ち入り調査が許可され、県の調査が許されないのは大変理不尽だ」と不快感を示した。沖縄防衛局が大浦湾に設置している浮標灯(フロート)などについては「ボーリング調査終了後、留意事項に基づく実施設計などの協議が終了し、本体工事に着手するまでの間は、フロートを撤去する必要がある」と県の立場をあらためて説明した。

 立ち入り調査が実現していないことについて、翁長知事は「(区域内で)意図的に何か細工されているのではないかといらだちを感じる。早く調査をさせてもらいたい」と述べた。
 フロートに関し、防衛局がボーリング調査終了後の撤去に応じない場合、翁長知事は「埋め立て承認時の(県との)留意事項に抵触する可能性があるので、そのまま素通りということはない。しっかり対処していく」と述べ、県土木建築部の伊禮年男土木整備統括監は「速やかに撤去してほしいと文書指導したい」と説明した。文書指導後の県の対応について、知事は「明確に言うわけにはいかないが、私たちなりの一つの見識を持ちながらやっていく」と述べた。