「洋楽＝１」ジョシュ・グローバン『ステージズ』

ミュージカル俳優を目指した志が作品として完成

　１９８１年ロサンゼルス生まれ、小学生の時に見た『オペラ座の怪人』に心を奪われミュージカル俳優を志望、高校と大学で歌と演技を学んでいたところ、プロデューサーのデイヴィッド・フォスターに見いだされクラシカル・クロスオーバー界の新星として２００１年デビュー。

　これまで５枚のオリジナルアルバムを発表、０７年『ノエル～クリスマス・コレクション』は全米チャートで５週連続１位に輝きます。『glee』に出演するなど俳優としても人気が高いジョシュですが、彼の音楽の原点であるミュージカルをテーマにしたアルバムがこれまでリリースされていなかったのも不思議です。
　ここではミュージカルの魅力を知り尽くした彼ならではの選曲が注目されます、単に有名曲というのではなくジョシュは“共感できる歌詞”“歌としての独自性”“社会や人生へのメッセージ”の３点から選曲したそうです。それぞれの歌が持つ魅力を最大に引き出す彼の歌唱にはあらためて感心させられます。
　（ワーナーミュージック・ジャパン・２４００円＋税）＝北澤孝
（共同通信）
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北澤孝のプロフィル
　きたざわ・たかし　１９４７年、東京生まれ。小学生のころからダイナ・ショアなど洋楽を好み、大学時代はニューオリンズ・ジャズ・クラブに所属し、トラッド・ジャズを研究。その後レコード会社、音楽出版会社に勤務。携わったアーティストは、ポール・モーリアからボン・ジョヴィ、ブリトニー・スピアーズ、ＭＯＮＫＥＹ　ＭＡＪＩＫ、Ｓｕｐｅｒｆｌｙまで多岐にわたる。