南洋群島慰霊、帰還者ら80人出発 県は10年ぶり参列


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全南洋群島沖縄県人戦没者慰霊祭に参列するため開かれた「南洋群島・慰霊と交流の旅」の結団式=24日、那覇空港

 太平洋戦争中の1944年、旧南洋群島の激しい地上戦で亡くなった県出身者らのみ霊を慰める第46回全南洋群島沖縄県人戦没者慰霊祭(南洋群島帰還者会、県遺族連合会、県共催)に参列する約80人が24日、北マリアナ諸島のサイパン島に向けて出発した。浦崎唯昭副知事と喜納昌春県議会議長らも参列する。県が慰霊祭に参列するのは10年ぶり。

 那覇空港で同日、慰霊と交流の旅の結団式が開かれ、南洋群島帰還者会の平良善一会長(85)は「71年前サイパンで約1万2千人の方が亡くなった。泡盛やサーターアンダギーを供えて魂を慰めたい」と話した。浦崎副知事は「ことしは戦後70年になり、恒久平和を希求する思いを強くする」とあいさつした。
 現地で東京から参加する県系人10人と合流し、25日にサイパン島マッピー岬にある「おきなわの塔」で慰霊祭を執り行う。26日は希望者によるテニアン島カロリナスの「沖縄の塔」で慰霊祭がある。5泊6日の旅で29日に帰沖する。