テニアンで慰霊祭 記憶の継承誓う


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
戦没者のみ霊に祈りをささげる参列者=26日、テニアン島の「沖縄の塔」

 第38回テニアン島沖縄県人戦没者慰霊祭(沖縄テニアン会主催)が26日、テニアン島カロリナスの「沖縄の塔」で開かれた。帰還者やその家族、現地の関係者ら約80人が参列し、71年前の地上戦で死没した人のみ霊を慰め、戦争体験の記憶継承を誓った。

 兄、姉、おじを亡くした安里嗣淳さん(70)は遺族を代表して「亡くなった若い人たちはもっと生きたかっただろう。無念だっただろう。その思いを理解しないといけない。私たちも苦労を味わったが、先住民は17世紀からスペイン、ドイツ、日本、アメリカに占領され、戦に巻き込まれてきた。ウチナーンチュだけでなく、あらゆる国のみ霊に対して哀悼の意をささげたい」と追悼の言葉を述べた。
 沖縄テニアン会の伊佐善亀副会長は「沖縄のゆかりの土地に標識や説明板を設置しているが、この記憶の継承事業を今後とも充実させていきたい」と述べた。
英文へ→War memories must be preserved; pledge made at Memorial Ceremony in Tinian