「ブレーク盤」SHOW-YA『Glamorous Show 2』


社会
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男らしい“熟女”に心を撃ち抜かれる

 カバーアルバム第2弾。前作は男性バンド限定だったが、今回はカリスマ的男性ソロの楽曲に絞っている。

 全10曲、沢田研二『勝手にしやがれ』や福山雅治『Gang★』など幅広い年代を、またロックに限らずフォークや歌謡曲まで幅広い楽曲を、彼女たちらしく妖艶かつハードに焼き直しているのが見事。
 中でも、斉藤和義『やさしくなりたい』や浜田省吾『悲しみは雪のように』が面白い。寺田恵子の激しい叫びと、随所で言葉を溜める歌声が、男の強がりと内面の弱さを共に浮き彫りにしつつ、タイトな演奏が全体をビシっとまとめる。最も意外なのは、かまやつひろし『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』で、原曲以上に熱くまくし立て、よりワイルドで男よりも男らしい。帯のコピー、“熟女、マジなめんなよ!!”に、マジ(笑)心を撃ち抜かれた。
 本作を聞けば、若者に反抗したやせ我慢も、加齢を気にし過ぎることもなく、マイペースでカッコよくいたいと思えるはず。
 (ユニバーサル・2778円+税)=つのはず誠
(共同通信)
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つのはず誠のプロフィル
 つのはず・まこと 1968年生まれ。総合化学会社、音楽宣伝会社勤務を経て、T2U音楽研究所設立。音楽市場分析、コンピレーションCDの企画・選曲などを手がける。

Glamorous Show Ⅱ
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