ハワイ知事、海兵隊移転受け入れ 翁長知事会談で明言


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米ハワイ州のデービッド・イゲ州知事(右)と握手する翁長雄志知事=29日、ホノルル(沖縄県提供・共同)

 【ワシントン=島袋良太】翁長雄志知事は30日午前(日本時間同日夜)、米軍普天間飛行場の辺野古移設計画の変更を求める米政府などへの要請のため、首都ワシントンに到着した。これに先立ち翁長知事は現地時間29日午前(日本時間30日早朝)、ホノルル市内でハワイ州のデービッド・イゲ知事と初会談した。在沖米海兵隊のうち2700人がハワイに移転する再編計画について、イゲ知事は「日米で決まれば実施に向けて協力したい」と述べ、現行計画を受け入れる考えを示した。

翁長、イゲ両知事は、沖縄とハワイがことしで姉妹都市30周年を迎えることから、7月にハワイで行われる記念式典などで交流を深めることを確認した。翁長知事はイゲ知事にも来沖を提案した。
 翁長知事はイゲ知事に、米軍普天間飛行場の県外移設を求める県の立場を説明した。イゲ氏は「沖縄の米軍基地の状況を紹介してもらい感謝する」とした上で「沖縄の米軍基地に関することは日米両政府が決めている。(米側では)連邦政府が決める」と述べ、州政府としては関与できないとの認識を示した。
 両知事は沖縄とハワイを拠点に新エネルギーを開発するため、2010年に調印された共同事業について、事業を続けていくことも確認した。県によると、7月の姉妹都市30周年記念式典で再調印する。
 イゲ知事との会談後、翁長知事はワシントン入りした。3日、米国務省のヤング日本部長、国防総省のアバクロンビー副次官補とそれぞれ国務省で会談する。国防総省は当初、課長級のウィンターニッツ日本部長が面談に対応する予定だったが、階級を格上げした。
英文へ→Gov. Onaga explains Okinawa’s US military base issue to Hawaii Governor