農相、県に再弁明要求 防衛局反論で「新論点」 辺野古停止指示


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 【東京】米軍普天間飛行場の辺野古移設計画をめぐり、県が出した作業停止指示の無効を求めて沖縄防衛局が農林水産省に審査を請求した問題で、林芳正農相は5日、「新たな論点や事実に関わる主張が見られた」として、県に対し再弁明書の提出を求めた。再弁明書の要求は5日付で発送し、提出期限は到着後30日以内としている。県水産課の新里勝也課長は「文書が届き次第、内容を確認したい」と語った。

 5月28日に沖縄防衛局が農水相に提出した反論書について、水産庁の担当者は「これまでよりも踏み込んだ論点が幾つかある」と言及した。
 例として(1)辺野古沿岸域で使用されているコンクリートブロックと同様のブロックが県内の他の工事でも使用されている事例を挙げていること(2)指示は許可の対象区域外での行為を対象に区域内の行為を停止させるもので、法的根拠を欠き違法だと主張していること-などを挙げた。
 林農相は5日の閣議後会見で、裁決の時期について問われ「案件がどれぐらい複雑かという事情によって異なる。議論を尽くしてもらうことが大事だ」と述べた。
 水産庁によると、再弁明を求めることについて「過去にも求めた事例はある」としている。