辺野古抗議カヌー次々拘束 台船1基移動準備開始


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 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴い新基地建設が計画されている名護市辺野古の海上で10日午前、海底ボーリング調査を行うスパット台船3基のうち1基が移動を始めた。現地点での調査を終えたとみられる。作業員の足場になる台座を下ろし、海面に浮かべた。この台船は2日に調査を再開させていた。

 新基地建設に反対する市民らは抗議船3隻、カヌー18挺で「作業やめろ」と抗議行動を展開。移動準備をしていた台船に近づこうと、カヌー約15挺が臨時制限区域を示すとされる浮具(フロート)を越え、海上保安庁のゴムボートに次々と拘束された。カヌーに乗っていた20代女性が、手の甲にかすり傷などを負い救急搬送された。
 一方、米軍キャンプ・シュワブのゲート前では午前7時前から市民ら約100人が抗議行動をしている。工事車両の基地内入りを阻止するため、市民らは手を組んで座り込みながら、「新基地建設反対」など声を上げた。【琉球新報電子版】

移動準備のため作業員の足場となる台座を海面まで下げたスパット台船=10日午前、名護市辺野古の大浦湾
名護市辺野古の新基地建設に反対するために座り込む市民らを排除する警察官=10日、米軍キャンプ・シュワブのゲート前