平和の継承、発信を決意 県立高校生142人が討論会


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
平和な世界をつくるために高校生ができることについて意見を交わす生徒たち=11日、糸満市の県平和祈念資料館

 高校生が平和について考える討論会(県教育委員会主催)が11日、糸満市の県平和祈念資料館で開かれた。県立高校全66校から各校代表生徒計142人が参加し、平和な世界をつくるために高校生ができることについて考えた。生徒たちからは「平和学習や県民大会などを通して感じたことを劇などで表現、発信する」「体験者から聞いた話を自分たちより若い世代にも伝える」など、発信や継承活動について積極的な意見が出た。

 同討論会は、戦後70年の節目に合わせ県教委が初開催した。グループ討議では「戦争体験者の講話を聞いている時、暑いからと紙であおいでいたら注意された生徒がいた。僕たち若者はまだ、戦争の恐ろしさへの認識の薄さがあるのかもしれない。学校で平和学習をしっかりすることが大切だ」など率直な意見も出た。
 各グループから上がった意見を踏まえ生徒代表でつくる運営委員会は「生まれた時から米軍基地があり、県民同士が対立している沖縄は本当に平和と言えるのか。各学校で今後も討論会や県外高校生との交流を通し『平和』について考え学び続けよう。世界一危険な飛行場が存在するこの沖縄を世界一平和な島に変えていこう」などとするまとめを発表した。