知念君の詩選出 平和メッセージ、6・23追悼式で朗読


社会
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 県平和祈念資料館(國仲功館長)は12日、第25回児童・生徒の平和メッセージ展の入賞者を発表した。詩の部門では、知念捷(まさる)君(17)=与勝高校3年=の「みるく世(ゆ)がやゆら」(平和でしょうか)が高校生の部で最優秀賞に選ばれた。

 詩では戦争で夫を失った祖父の姉の体験談を中心に率直な思いをつづった。詩の中で7回にわたって「平和でしょうか」「みるく世がやゆら」と繰り返し、戦争の風化にあらがう思いを込め、沖縄戦の記憶の継承を訴えた。
 審査員は講評で「平和のメッセージを琉球の時代からつながる普遍性の中で訴えている」と評価。「時空を超え、平和を希求する壮大なイメージがメッセージ性をより強くしている」とした。県平和祈念資料館の関係者は「うちなーぐちの響きを大切にしたいという思いが文面に出ている」と評した。
 知念君は23日、糸満市摩文仁の平和祈念公園で開かれる沖縄全戦没者追悼式で、詩を朗読する。