糸満市、平和発信へ 16事業を計画


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戦後70周年事業のPRをする糸満市の上原裕常市長(右)と秘書広報課の玉城尚美さん=5日、那覇市の県庁

 【糸満】糸満市は6月から12月まで、沖縄戦の継承と平和の発信に取り組む「戦後70周年事業」を展開する。小中校生を対象にした平和ガイド育成研修や平和コンサートなど計16事業を予定している。

上原裕常市長は5日に県庁で記者会見し「沖縄戦終焉(しゅうえん)の地である糸満から、平和の大切さを伝えていく」とアピールした。
 23日の慰霊の日に向け、20、21の両日、市は「ピースプロジェクト」と題したイベントを市内各地で催す。
 同プロジェクトの一環として、21日午後2時から摩文仁の平和祈念公園では、平和ガイド研修を受講した市内の中高生4人が、公園内の戦跡を案内する「ピースウオーク」を実施する。
 同市は沖縄戦体験を継承する人材の育成を目指し、2012年から市内の小中学生を対象に「平和ガイド育成事業」を実施している。ピースウオークでは、同事業で学んだ生徒たちが初めてガイドに挑戦する。
 同日、沖縄平和祈念堂では沖縄戦継承について考えるトークショーや歌手の夏川りみさんのミニコンサートも開かれる。
 20日午後1時から平和祈念資料館では、歌手の宮沢和史さんらが出演し「平和」をテーマにラジオの生放送をする。
 22日には平和の尊さを訴える「平和都市宣言」の碑が市役所1階ロビーに設置され、午前10時から除幕式を行う。
 各事業の問い合わせは市役所秘書広報課(電話)098(840)8118。