【南城】家の周りに寄って来る昆虫や小鳥に魅せられ、カメラで追っている永吉盛信さん(76)=南城市知念=がこのほど、脱皮中のナナホシキンカメムシが成虫になるまでの様子を根気強く写真に収めた。
午前8時すぎに庭に出てみると、オオバギの葉に群れを成した18~20ミリほどのナナホシキンカメムシの1匹が、体の大半を殻から出しているのが目に留まった。13分後には這(は)って歩きだした。
1時間ほど観察していると、腹部全体を覆っている翅(はね)に3対の黒色斑と中央部に1個の黒色斑が現れ、名前の通り計7個の斑紋が浮き上がった。
それから約2時間が過ぎたころに、不思議なことが起きた。これまで紅色だった体が、足の腿節部分だけ紅色を残し金属光沢の強い青緑色に変身していた。
永吉さんは「どうして色があんなふうに変わっていくのか。昆虫の写真撮影を通して、初めて目にする小さな生き物たちの珍しい生態の一部を垣間見た思いがした」と目を輝かせた。
(知花幸栄通信員)
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