県警、市民らをごぼう抜き 辺野古、一時混乱


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工事関連作業の進入を阻止しようとゲート前に座り込む市民を強制的に排除する県警職員=8日午前7時ごろ、名護市辺野古のキャンプ・シュワブ

 名護市辺野古への新基地建設に反対する市民らが座り込みを続けるキャンプ・シュワブゲート前で8日午前6時半、建設阻止を訴える議員団と市民ら80人余りが集まり、埋め立て工事関連車両の進入阻止に向けた抗議を始めた。午前7時ごろ、県警機動隊が強制的な排除を始めた。市民らは「県警は暴力をやめろ」と抗議し一時、現場は混乱した。市民らはごぼう抜きで強制的に移動させられた。その間に、車両数台が基地内へ入った。県警は15分ほどで現場を退去した。けが人などはなかった。

 午前9時半ごろからゲート向かいのテント前で行われた集会では、闘病を続ける沖縄平和運動センター議長の山城博治さんの手紙が読み上げられた。市民らに向けて寄せられた手紙には「座り込み1年。悲壮感を吹き飛ばし、明るく楽しく戦えば必ず勝利する。ウチナーウマンチュの気概と情熱に幸あれ、勝利あれ」と記されていた。
 仮設桟橋の設置が予定されている辺野古崎付近の陸上部分では、ショベルカーでの作業が行われていた。
 一方、海上は警戒船や作業船など船舶は1隻も確認されなかった。沖縄防衛局は台風接近で作業を休止しているとみられる。【琉球新報電子版】