元学徒と沖縄戦追体験 ひめゆり資料館、20年ぶり戦跡巡り


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
伊原第一外科壕の前で体験を語る島袋淑子館長=11日午後、糸満市伊原(花城太撮影)

 70年前の沖縄戦中、ひめゆり学徒隊がたどった道や壕を歩き、追体験する戦跡巡り「ひめゆり学徒隊の足あと」(ひめゆり平和祈念資料館主催)が11日、行われた。12歳から79歳まで64人が参加。元学徒8人の証言や戦後世代の説明員の解説を聞きながら、現地を歩き、ひめゆり学徒隊の体験に思いをはせた。同資料館が戦跡巡りを開催するのは20年ぶり。

 ひめゆり学徒が通っていた那覇市安里の沖縄師範学校女子部・県立第一高等女学校跡地から出発。沖縄陸軍病院南風原壕群、南城市玉城のアブチラガマ、糸満市の伊原第一外科壕、荒崎海岸などを巡った。
 島袋淑子館長(86)は「体験者が一緒に回るのはことしで終わりかもしれない。戦争になったら人間が人間でなくなることを伝えたい」と話した。