ごみ180キロ、海辺きれいに 生き物観察し保全痛感


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
海岸のクリーン活動と海の生きもの観察会に参加したホタレンジャーら=4日、久米島町真謝海岸

 【久米島】久米島の自然保護や生態系の保全に努めている久米島ホタルの会による海辺のクリーン活動と海の生きもの観察会が4日、真謝海岸で行われた。「久米島ホタレンジャー」と保護者ら約30人が参加した。

 海岸には中国大陸や日本国内から流れてきたペットボトル、発泡スチロール、漁網、浮き、スプレー缶などの漂着ごみが目立ち、蛍光灯や白熱電球といった危険ごみも散乱していた。参加者らは額に汗をかき、約40分かけて海岸をきれいにした。総量180キロのごみを収集した。
 海の生きもの観察会ではシュノーケルや箱眼鏡を使い、ジャノメナマコやクロナマコのほか、タコやカニなどの生き物の生態について学習した。
 久米島ホタル館の佐藤文保館長は「漂着ごみは人間の手によって拾うことができるが、赤土や除草剤等の農薬は拾うことができない。サンゴや海の生態系を守るために、生活排水をそのまま流さない工夫をしないといけない」と環境保全の重要性を訴えた。
 観察会に親子で参加した高宮城惺大(せいた)君(久米島小1年)は「ペットボトルや瓶をたくさん拾って疲れた。海の生き物は小さくてかわいかった」と話し、父親の実篤さんは「海岸の漂着ごみは拾ってもきりがなく、たくさんあった。海の生き物も環境がもっと良くなれば増えていくと思う。子どもたちのために、大人が率先して環境保全に努めないといけない」と感想を述べた。
(宮城修通信員)