キャラ色紙贈り11年 小橋川さん、こつこつ1200枚


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園児らに誕生日プレゼントの色紙を贈った小橋川興謙さん=13日、那覇市立城南幼稚園

 幼稚園児の大好きな漫画やアニメのキャラクターを描いた色紙を、毎月の誕生会で10年間プレゼントし続けている男性がいる。那覇市首里崎山町の小橋川興謙さん(69)がその人で、これまで市立城南幼稚園の園児に贈った色紙は約370枚を数える。

園児らの笑顔に囲まれながら、小橋川さんは「子どもたちの喜ぶ顔を見るのが楽しみ。目も肩もつらいが今後も続けたい」と意気込んだ。
 13日に同幼稚園で開かれた誕生会では、園児6人のリクエストに応じたイラストとメッセージを書いた色紙を贈った小橋川さん。退職後、城南小の支援ボランティアとしてスクールゾーンでの立哨を始めた際、元気にあいさつをした児童十数人に色紙を贈り始めたのを契機に、幼稚園児にも贈るようになった。
 子どものころから絵を描くのは好きだったが、退職後にあらためて絵手紙教室で学んだ。「久しぶりに絵を描いたらまあまあの出来だったので、趣味として描くようになった」と振り返る。
 城南小児童には11年間で約830枚を贈り、大学生になった卒業生から今でも声を掛けられるという。
 園児の要望は幅広く、知らないキャラクターも多い。小橋川さんは「幼稚園の先生にパソコンで調べてもらったり、本屋に出向いて確認する」と苦笑いするが、水彩画で丁寧に描かれたイラストに大喜びの園児らを見て、苦労も吹き飛ぶ。「園児はみんな孫みたいなもの。やめようと思うこともあるが、喜んでくれるので続けたい」と語り、まなじりを下げた。
 アニメキャラクターが描かれた色紙をもらった高良龍虎(りゅうと)ちゃん(6)は「大好きだからうれしい」と笑顔で話した。