更生の誓い 家族へ訴え 沖縄少年院意見発表会


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 【沖縄】沖縄少年院(沖縄市、村尾博司院長)は15日、意見発表会を開いた。在院生6人が家族への思いを訴えた。孤独の中で犯した非行の数々を悔やみ、祖父母や父、母、きょうだいに向けて更生する誓いを込めた。

 この日の意見発表では、父のいない環境、幼いころから施設で暮らした境遇、いじめに遭いつらい思いを重ねた中学と高校時代、酒におぼれる親の姿に苦悩した日々など、それぞれの非行に走った背景をもとに意見を述べた。
 中学校でいじめを受け続けた少年は、高校を機にいじめと決別できると期待していたが、親の勧めで地元の高校に行かざるを得ず、いじめを受け続けた。金銭の要求額も数万円以上に増え「本当につらくて苦しくて、耐え難かった」と心境を吐露した。
 いつしか加害側になり、少年院に入院したことで「いじめはする側もされる側も心に傷が深く残る。両方を知って、少しでもいじめが減ってくれることを心の底から願う」と呼び掛けた。