美を武器に音楽的にも進化
近年は、アジア全域でも活躍する板野友美の7thシングル。昨年の初アルバムでは、前半8曲で秋元康プロデュース時代をまとめつつ、後半7曲で自作詞やR&B系の楽曲を通して新たな自分を示していたが、本作は、美を武器にしつつ、音楽的にも進化している。
表題曲は、レゲエ色のあるダンス・ナンバー。カップリングの『Queen Bee』はワイルドなヒップホップ系で、ラップも披露。どちらも、女だてらに強がる低音、女を武器に挑発する高音が共に安定している。また、収録ビデオでも、ハードに踊りつつ、4種の衣装の着こなしも鮮やか。つまり、アイドル時代の華も、アーティスト志向も兼ね備えている彼女だからこそ作れる作品だ。
なのに、TVでは相変わらず脱力気味のリップシンクなのが残念。元々、AKB内ではダンスに定評があったので、歌での成長ぶりも生で聞きたいものだ。ともあれ、本作から、人の前歴より自分の価値観で付きあおうという意欲が生じるはず。
(キング・CD+DVD初回A・1667円+税、通常盤926円+税)=つのはず誠
(共同通信)
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つのはず誠のプロフィル
つのはず・まこと 1968年生まれ。総合化学会社、広告代理店勤務を経て、T2U音楽研究所を設立。音楽市場分析のほか、音楽配信サイトやオムニバスCDの選曲を手がける。
キングレコード (2015-07-01)
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