海藻求めてカーエー回遊


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 西日本各地で海藻のホンダワラなどが魚に食い荒らされて、枯れ野原のようになっている所が多いという。魚の数は増えていないが、水温が上昇気味で海藻の成長が遅れているからのようだ。海藻を食べる魚は少なく、沖縄にも多いアイゴ、イラブチャー、イスズミ、トカジャーの仲間である。県内でもアーサやモズクは水温の低い年は豊作で、日本一の生産量を誇るモズクの養殖が多くなり、餌が豊富になった沖縄のカーエーは数も増えフカセ釣りではチヌを抜いてトップの人気魚となっている。
 モズクの収穫も終わり、水温の上昇とともに海底の岩に付着した黒い藻も枯れて、茶色っぽくなって流れ出し、餌が少なくなった前週ごろから餌を求めてカーエーはテトラ際やスロープ際など群れで回遊を始めている。肉食系に比べ草食系は大量に餌を食べるので、朝夕の潮止まりを狙えば今の季節5匹10匹と数釣りができる。
 「釣れだした本部イカダ、夜釣りで40センチオーバーカーエーが連日6匹以上」
 夫婦で月1回はイカダで釣る崎山郁夫さん。4日、44・5センチを頭にカーエー7匹の釣果。仕掛けハリス8号、アイゴバリのサビキ仕掛け、餌オキアミ(人が少ないウイークデーを狙うこと)。(シーランド南風原)
◎産卵期のグルクン、深場で好調。宜名真漁港、安田漁港、那覇一文字、残波岬、慶良間磯など深い磯釣り場で抱卵の大型グルクン、潮が流れる大潮回り好調カゴ釣り。
◎雨で濁り? 大型チヌ51センチ、落とし込み釣りで。7日夜、夢咲公園で蔵当正明さんの釣果。(つりぐの米吉)
◎紺瀬磯釣りで53センチのマダラタルミ、イラブチャーなど。10日、當山政晶さんがハリス3号のフカセ釣りで。(シーランド那覇)
 「どこをどう攻める今夏最初のタマンの大きなヤマ場は明日」 ヒット予想タイムは20時―22時。午前4時―6時。
 各地のタマンの釣果
◎初挑戦で67センチのタマンを釣った高良幸裕さん。釣歴は2カ月、今まではゴカイの餌でチョイ投げ釣りをしていたが、大きい魚を釣りたいとハリス10号、タマンバリ18号、カニの餌、オモリ35号を持参、6日に初めての瀬長島へ、まず下調べに明るい時間にキャスティングしたが飛距離は40メートルほど。夜11時、腕がしびれる大型タマンをゲットした。(マンモス小禄)
◎ハリス3号のフカセ釣りで64・5センチのタマンと勝負。9日、アーガイ狙いで泡瀬一文字に渡った奥浜真正さん、早朝にタマン、ほかアーガイ6匹などの釣果。(熱田つりぐ)
◎与根海岸でも69・7センチのタマン。7日深夜、上原義人さん、ハリス14号、打ち込み釣りでの釣果。(サンノリー2)
◎船から50センチオーバーなど大型グレ15匹。9日、牧港漁港からニューたけIII(比嘉猛船長)で出た大城盛勇さんグループの釣果。ポイントは水深100メートル前後、電動リールでハリス6号4本バリのカゴ仕掛け。ニューたけIII 090(3794)1735。
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 フィッシング沖縄社・城一人 098(933)2073 メールfishing@ii-okinawa.ne.jp

【写真説明上から】
(1)毎夜釣れている40センチオーバーのカーエーと崎山さん
(2)落とし込み釣りで51センチのチヌを釣った蔵当さん
(3)紺瀬で釣った53センチのマダラタルミと當山さん
(4)3号ハリスのフカセでタマンを釣った奥浜さん
(5)釣歴2カ月、初めて行った瀬長島でタマンを釣った高良さん
(6)与根海岸、深夜に69・7センチのタマンを釣った上原さん