沖縄本島の南約100キロの海域で6月、那覇地区漁協所属のマグロはえ縄漁船2隻のはえ縄が切断される被害に遭っていたことが14日、分かった。けが人はいない。被害に遭った2漁業者のうち1人は、当時米軍らしき艦船を目撃している。
報告を受けた県漁業協同組合連合会(県漁連、上原亀一会長)は、ワシントンの米海軍省法務部に被害を報告した。14日現在、返事はないという。
被害に遭った海域近くで、2014年5~6月にかけてマグロはえ縄漁船9隻計21件のはえ縄が切断されている。米海軍の音響測定艦「インペッカブル」の関与が疑われているが、米軍は関与を認めていない。
県漁連によると6月30日、被害漁業者から県漁業無線協会へ連絡が入った。はえ縄が引っ張られていることに気付いた漁業者が、引っ張られている方角に目を向けると米軍艦船とみられる船舶を目撃し、携帯電話の動画で撮影した。被害に遭った別の漁業者は、昨年もはえ縄切断の被害に遭っており、今回は約500メートルのはえ縄を紛失した。
県漁連は、12日に米軍ヘリがうるま市沖合に墜落した件も合わせて、沖縄防衛局に対して再発防止に向けた対応について要請する意向を示している。(上江洲真梨子)
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