タコの頭の良さ証明 OISTなど全ゲノム解読


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄科学技術大学院大学(OIST)などの研究チームがタコの全ゲノム(全遺伝情報)解読に成功した。13日付の英科学誌ネイチャーに掲載され、表紙を飾った。タコは無脊椎動物の中で最も高い知能を持つとされるが、タコを含む頭足類の脳は脊椎動物とは全く仕組みが違う。

そのゲノムを解読することで「動物の複雑性や脊椎動物への進化の理解に新たな道を示した」と研究チームは喜んでいる。
 ゲノムが解読されたのはカリフォルニア・ツースポットタコ。研究は米シカゴ大、カリフォルニア大バークレー校と共同で行われた。多様な生物のゲノム解析はOISTの大きなプロジェクトの一つ。分子遺伝学ユニットが3年をかけてゲノム比較などを担当し、頭足類の新しい遺伝子ファミリーを特定し、その特性を明らかにした。
 同ユニットを率いるダニエル・ロクサー教授は「学際的環境で研究できるOISTだからこそ、このような大規模なプロジェクトを進められた」と評価した。