静岡で米軍ヘリ空包落下 うるま沖墜落機現場上空を飛行


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 静岡県小山町で7月21日に起きた米陸軍ヘリによる空包落下事故で、事故が発生したと思われる時間帯に、現場周辺の上空をうるま沖で墜落した米陸軍のヘリが飛行しているのが確認されていたことが分かった。

同型のもう1機と編隊飛行するのが目撃されている。事故翌日、今回うるま沖で墜落したMH60ヘリが所属する米陸軍が「空包を落とした」と申し出ており、2機のいずれかが空包を落下させた可能性が高い。
 小山町によると、自衛隊東富士演習場から同町を含む演習場の周辺自治体に対し、7月20~25日に「4~5機の米軍ヘリが演習場全域で発着訓練を実施する」と通告があった。米軍厚木基地の動向を監視する大和市平和委員会や航空愛好家らによる厚木基地の観察情報を総合すると、落下事故があった21日午後には、うるま沖で墜落したMH60の機体ナンバー「63」と、別の「62」が計3回にわたり厚木基地を離陸したのが確認されている。別の米軍ヘリが離陸したとの情報はない。
 空包は21日午後4時15分ごろ、小山中学校テニスコートで発見された。何かが落ちる音を聞き、振り向いた生徒が見つけたという。
 同中学校の近隣に住む高畑博行小山町議は同じ日の夕刻、自宅上空を軍用ヘリが2機編隊で低空飛行していたため、スマートフォンで撮影した。同町議は「厚木の離着陸や空包の発見現場、また米陸軍自身が空包を落としたと申し出ていることを総合すると、沖縄で事故を起こした機体か、一緒に飛んでいた同型機のいずれかが落とした可能性が高いのではないか」と話している。