【中国時報】焼香廃止で環境改善 行天宮、香炉撤廃1年


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 台北市の名刹(めいさつ)・行天宮が、焼香による空気汚染の改善のため焼香の禁止と香炉の撤廃を宣言してから24日でちょうど1年。台湾大学が実施した調査では、境内のPM2・5の値が台北市の龍山寺の88分の1となり、大きく改善されたことが分かった。

 龍山寺も6月、275年前の創建以来初めて七つの香炉を三つに減らし、線香を短い「エコ線香」に移行することを決定した。これに台北市長が環境への配慮に対し感謝状を送った。
 年間600万人が焼香する行天宮の焼香廃止で、近隣には4億円以上の経済的ダメージがあったと見られており、他の寺院が足並みをそろえることを躊躇(ちゅうちょ)した経緯がある。そのため自粛はまだ一部の寺廟にとどまっているが、環境保護の輪は宗教界にも広がりつつある。