名護にナシカズラ 「不老不死」伝説の果実


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徐福が探した不老不死の果実の伝説がある「ナシカズラ」=名護市

 【名護】やんばるの山中にナシカズラがたわわに実った。
 落葉つる性の多年草。果実はキウイによく似ているが、大きさは3分の1程度。果実を切ると緑色で、キウイそっくりだが、やや酸っぱい。

 秦の始皇帝が徐福に命じて探させた不老不死の果実という言い伝えが山口県上関町祝島に残る。同町祝島支所の話によると「徐福の言い伝えはある。店頭には置いていないが、学校や個人宅で植えている。山にはあるが、やぶの中で採るのは大変」とのこと。
 宮城真治氏の「沖縄地名考」では今帰仁村呉我山の地名は「グガはサルナシというつる性植物の方名」と記し、山中にこの植物が多かったであろうとしている。一帯は今でもグガヤマと呼ばれている。マタタビ科、紀伊半島から沖縄に分布。
(幸地光男通信員)