県勢、士気高まる 和歌山国体開幕 きょう本格競技開始


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 【和歌山国体取材班】和歌山市の紀三井寺公園陸上競技場で26日に開幕した、第70回国民体育大会「2015紀の国わかやま国体」総合開会式では、相撲、野球、テニス、フェンシングに出場する県選手団50人が堂々と入場行進した。テニス少年女子に出場するリュー理沙マリー(沖尚高3年)が堂々と旗手を務めた。

開会式前に行われた県選手団激励会で神谷育雄選手団長は「闘志を前面に、一人一人の力を発揮して納得できる成績を挙げてほしい」とエールを送った。27日以降本格的に始まる競技に臨む県選手団が、引き締まった表情で開幕日を迎えた。

 和歌山国体がいよいよ本番を迎え、試合を目前に控えた選手たちの士気が上がっている。開会式前の激励会に参加した選手たちは上位進出を目指す決意を述べた。
 相撲成年男子で大将を任された山城将吾は「いい相撲を取って流れをつくる」と力を込める。中部農林高時代に出場した国体では予選突破を逃したといい、「決勝トーナメントに進みたい」と目標を掲げた。2回目の国体出場となるフェンシング成年男子の比屋根武志は「去年はあと1勝で決勝トーナメントを逃した」と振り返る。大会に向けて「去年よりも実力は上がっている。予選突破を果たしてベスト8を目指す」と誓った。
 特別競技の高校野球には今夏の選手権大会でベスト8入りした興南が出場する。捕手の佐久本一輝は「ここまで一緒にやってきた仲間と試合ができる喜びをかみしめながらプレーをしたい」と表情を引き締め、「興南らしく粘り強く戦って優勝する」と頂点を見つめた。
 県選手団の喜納武信総監督は「がむしゃらにやろうという雰囲気が伝わってくる。最高のコンディションと最高のパフォーマンスで勝ち進んでほしい」と選手たちの健闘を願った。

◆旗手・リュー(テニス) 緊張にも達成感
 県選手団の旗を高々と掲げ、リュー理沙マリー(テニス少年女子・沖尚高)が堂々と歩を進めた。開会式で旗手の大役を務め、「少し緊張したけど、これからの人生であるかどうか分からないようないい経験ができた」と達成感をにじませた。
 全国高校総体の後に平良和己監督から旗手をやってみないかと誘われた。国体にはこれまで3度の出場経験があるが、「(旗手は)人ごとだと思っていたので自分がやるとは」と驚いた。旗は「あまり重くなかった」と言い、母の志保子さんから「歩幅をしっかりして」と背中を押されて大舞台に臨んだ。
 試合は28日に初戦を迎える。「インターハイを終わっても気持ちを切らさずに練習した。目標は優勝です」と全国総体に続いて頂点を目指す。

<きょうの県勢>
▽テニス 少年男子2回戦まで
▽ボート 成年男子ダブルスカル
▽レスリング フリースタイル2回戦まで
▽重量挙げ 成年男子69キロ級
▽自転車競技 少年男子・成年男子ロードレース
▽ソフトテニス 成年男子準々決勝まで
▽卓球 成年女子2回戦
▽相撲 少年男子予選
▽フェンシング 成年男子フルーレ2回戦まで
▽ライフル射撃 成年男子各種
▽なぎなた 少年女子演技決勝まで、同試合準々決勝まで

和歌山国体本番に向けて気合を入れる県選手団=26日、和歌山県の紀三井寺公園補助競技場(普久原裕南撮影)
県選手団の旗手として堂々と行進するリュー理沙マリー=26日、和歌山県の紀三井寺公園陸上競技場