イランから7450キロの旅 マミジロアジサシ、名護で保護


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 名護市安部のカヌチャゴルフコースで昨年10月に保護されその後死んだ海鳥マミジロアジサシが、イランのナヒールー島から飛来していたことが山階鳥類研究所(千葉県)の発表で分かった。

同島から名護市までは7450キロ離れ、同研究所によると日本とイランの間で野鳥の移動例が確認されたのは初めて。
 台風19号が通過した翌日に救護され、動物病院に持ち込まれた時には死んでいた。台風で衰弱し陸地に吹き寄せられたとみられる。同研究所がイランの環境省に問い合わせ、同国の研究チームが2013年7月に足輪を付けて放鳥したことが分かった。
 イランで繁殖するマミジロアジサシの越冬地はインドからアフリカ東沿岸域と推定される。生態の実態は不明な点が多いが、本来は南北に移動するという。同研究所の尾崎清明副所長は「生態も含め、分かっていないことは多い」と話した。(金良孝矢)
英文へ→Bridled tern flying from Iran found in Nago