潮だまりは「水族館」 親子でお勧めリーフ釣り


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 周辺をリーフに囲まれた沖縄。さんご礁によって形成されたリーフは、私たち人間にとっては天然の防波堤であり、海に生きる小魚たちにとっては外海の厳しい環境から守ってくれる「ゆりかご」でもある。そこには海藻やサンゴが生い茂り、ウニや貝、イカやタコなど数多くの生き物たちが生息している。
 夏休みも残り少なくなった15日。沖縄市在住の和宇慶文夫さんと克乃さん(宮里小6年)親子は久々の釣りに出掛けた。ポイントは当添海岸の通称「ユウトク裏のリーフ」。リーフ釣りと言っても、リーフの外側ではなく、リーフ内に点在する潮だまりが今回のポイント。そこは色とりどりの熱帯魚などが乱舞し、まるで小さな水族館。
 早速、超小物用タックルで仕掛けを下ろすと、すぐにアタリがある。小さな魚体からは想像のできない強烈な引きで、克乃さんはもちろん、お父さんもすっかり夢中。あちらこちらの潮だまりをのぞきながら仕掛けを入れると、いろいろな魚が簡単に釣れる。
 この釣りの魅力は、何と言っても魚が食い付く瞬間を見ながら釣れること。タックルや仕掛けもお手軽で、ファミリーやカップルには特にお勧めの釣りだ。残り少ない夏休み、親子で近くのリーフに出掛けてみてはいかがでしょう。
 【注】リーフ釣りは必ず大人と同行し、潮の干満には十分注意して楽しみましょう。

 【GFGカーエー・タマン釣り大会の結果】
 17日から19日の3日間、GFG(がまかつファングループ)沖縄支部は、泡瀬漁港を会場にカーエー・タマンダービーを開催した。大会期間中は悪天候にもかかわらず会場には次々と魚が持ち込まれた。主な結果は次の通り。(敬称略)
 【カーエー部門】1位・玉城裕之(44・2センチ、1・9キロ)
▽2位・山城清友(42・3センチ、1・35キロ)
▽3位・仲本善和(40・4センチ、1・2キロ)
 【タマン部門】1位・高嶺徹弥(68・5センチ、4・1キロ)
▽2位・新里和盛(62・2センチ、3・45キロ)
▽3位・山城清友(61・7センチ、3・15キロ)
 【各地の釣果と概況】
 ◎タマン 各地で釣れている。本島北部では今帰仁、大宜味、屋我地の各海岸、恩納、中部では読谷、宜野湾市伊佐の各海岸で釣れている。型は40―60センチの中型が多い。大型が釣れているのは伊是名島と宮古島の狩俣で、70センチ前後が釣れている。
 ◎カーエー 本島中北部では名護漁港、21世紀の森裏で40センチ前後がポツポツ。前兼久漁港、石川漁港、屋慶名漁港、平敷屋漁港、夢咲公園、泡瀬一文字、宜野湾マリーナ公園で30―45センチが釣れている。南部では奥武島、港川漁港、西崎漁港で30―40センチ、那覇の三重城では特大49・3センチが釣れた。離島では石垣島、登野城漁港やサザンゲートブリッジの灯台周辺で40センチ前後が釣れている。
 ◎サビキ釣り ファミリーにお勧めなのがサビキ仕掛けで数が上がるガチュン釣り。馬天港や港川漁港で楽しめる。宜野湾新漁港でもガチュンは釣れているが、日によってムラがある。離島では、宮古島の沖防波堤でイラブチャーの40―50センチが1人平均7、8匹。石垣島新川漁港では、サビキ釣りでグルクマーがよく釣れている。
 ◎カンパチ 7月31日、新垣善典さんは豊見城市与根漁港から釣り船かいきょう丸に乗船。午前11時、ケラマ堆(ナークゾネ)で135センチ、23キロのカンパチをムロアジの泳がせ釣りで仕留めた。道糸PE20号、ハリス60号、オモリ250号。同行の大城さんも7・5キロのカンパチを釣った。共に釣りクラブ・チーム海童。
 ◎上向きの沖釣り 台風や低気圧の発生で出船の機会がめっきり少ない沖釣りだが、海水温度が下降し釣果は上向き。太平洋側のグルクンは好気配。ケラマ周辺の流し釣りではシルイユーやヤキータマンが上がっている。パヤオは様子見。月光輝く大潮の夜釣りは厳しそう。
 【取材協力】ユウトク、船案内・かいきょう丸(大城船長)090(3793)5820。
 ご意見、ご要望をお寄せください。釣果写真、情報等も幅広く募集しております。
 (新報アングラーズペンクラブ・仲栄真修)

【写真説明】上から
(1)熱帯魚などが乱舞する潮だまりから大きなベラを釣った和宇慶克乃さん
(2)それぞれ得意な釣りものでサオを交えた、GFG釣り大会の競技者たち
(3)ケラマ堆で大型カンパチを仕留めた新垣善典さん(右)と大城さん
(4)安里敦さんは恩納村で35―44・2センチのカーエー3匹をオキアミ餌のウキ釣りで釣った=12日
(5)夢咲公園で30センチ、500グラムのマクブやホシギスを釣った金城諒君ら=19日
(6)知念海岸で釣った117センチ、23キロのロウニンアジと眞謝貴之さん=17日