船から狙う尾長グレ 「ミドル天秤釣り」を満喫


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 釣りのターゲットには食味に優れてはいても漁獲量が少なくて、スーパーの鮮魚コーナーではなかなかお目にかかれない魚種がある。
 堤防の千両役者であるカーエーや磯の花形スターのイシガキダイもそう。船釣りではそろそろ便りが届くヨナバルマジクも釣らなければ食卓に上ることはない。フカセ釣り師あこがれのターゲットである尾長グレ(尾長メジナ)にいたっては、釣り場でその姿を見ることもままならない。が、この時期、辺野古や天仁屋沖では高い確率で釣れると聞いて出掛けてみた。
 17日、具志川漁港から釣り船大和船上、山田正船長の案内で水深70―90メートルの中深場を天秤(てんびん)仕掛けで探る「ミドル天秤釣り」を試みた。この釣りはグルクン釣りに似て、ポイントにアンカーを下ろして船を止め、コマセをまいてじっくりと魚を集めて狙うもの。
 回遊性の強い尾長グレは底から5メートルの高ダナでサオを曲げ、底を探れば根魚のミーバイやタマンが顔を出した。この日、釣果は普段の半分と言いながら、釣果ヒストリーにぜひともその名を刻みたい尾長グレのほか、コガネシマアジやアカジンも釣れるなど「ミドル天秤釣り」の実力を思う存分味わうことができた。

【大会結果報告】
◎ファミリーキス釣り大会
 今年最後の日釣振主催の釣り大会「ファミリーキス釣り大会」が25日に屋我地で行われた。参加した41家族120人は、秋深まる屋我地の森を背にサーフやボートから思い思いのスタイルで釣りを楽しみ、小気味よいホシギスの引きに歓声を上げた。
◎GFGフカセ釣り大会
 がまかつFGフカセ釣り大会は実釣5時間のスピード決戦。最初のヒットをものにするスキのなさと集中力が問われる結果になった。順位は次の通り。(敬称略)
 1位・玉城裕之(イラブチャー1・06キロ)
▽2位・比嘉良智(オキナメジナ820グラム)
▽3位・西平笑(アーガイ740グラム)
◎シマノ鱗海カップ
 限定されたフィールドで行われたシマノ鱗海カップは、釣り座の確保と急激に下がった水温、暗い潮対策が勝敗を分けた。順位は次の通り。(敬称略)
 1位・春野光治(チヌ2匹)
▽2位・田港清昭(他魚)
▽3位・国吉智弘(他魚)なお、1位の春野は全国大会へ駒を進める。
◎MFGチヌ釣り大会
 2日間にわたって競われたマルキューFGチヌ釣り大会は、ポイント選定のための情報収集と釣りの組み立てが鍵となった。順位は次の通り。(敬称略)
 1位・佐久川兼一(43センチ)
▽2位・秋田真吾(41・3センチ)
▽3位・津波正幸(41センチ)
 ご意見、ご要望をお寄せください。釣果写真、情報なども幅広く募集しております。
 (新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)

【写真説明 上から】
(1)ミドル天秤釣りで尾長グレを釣った(左から)仲村渠秀次さん、親川辰夫さん、田嶋信広さん
(2)屋我地のボート釣りでキスを釣った城間敏さんと息子の立風(はやて)君
(3)ヒットを確実にものにした(左から)西平笑さん、玉城裕之さん、比嘉良智さん
(4)食い渋る中でキラリと輝くチヌを釣り上げた佐久川兼一さん
(5)14日、ユウトク裏ポイントで屋良朝浄さんは30―35センチのチヌ4匹を釣った
(6)内間立樹さんは小浜島沖で4キロのタマンなどジギングで“快釣”