浅瀬狙いルアーでチヌ 5月まで長期で楽しめる


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 大城圭さんのチヌ釣り歴は長く、ルアーチヌがブレイクする前からこの釣法にこだわりを持っている。「トップのみで狙う釣りなので遠浅の地形の方が広範囲を狙えて良い」と言い、大浦湾から嘉陽海岸にかけてのシャローエリア(浅瀬)を好む。
 沈み根や淡水の流れ込みなど、一見同じに見えるシャローのわずかな変化を見つけてトップウォーター(表層仕様のルアー)を打ち込んでいく。ルアーにもこだわりがあり、水深や魚の活性に合わせてペンシル(細身型)やポッパー(水の抵抗を利用するタイプ)、さらにはスイシャー(プロペラがついたもの)までを使い分けていく。
 ペンシルのドッグウォーク(犬が首を振りながら歩くようなアクション)を基本に作戦を組み立て、「極端に水深のあるポイントや、魚の付き場が絞りきれない時」には集魚効果の大きなポッパーでポッピング(水音としぶきを上げて誘う引き)を試みる。
 この日も定石通りにペンシルの速引きでゲームをスタートし、広範囲を手返し良く探り反応がないとみるやポッパーに替えていく。波の穏やかなシャローに沈む根の上をルアーが通過した瞬間、大きな魚影が水面に躍り出た。2回のミスバイトの後、ガッチリとルアーをくわえ沖へと走り出した魚は本命のチヌだった。この後同行の諸見里勇夫さんも同サイズの40センチオーバーをキャッチした。ルアーチヌは5月までロングランで楽しめる。

 【各地の釣果】
 ◎ボンボン釣りでタマン
 カゴ仕掛けを潮に乗せて広い範囲を探るボンボン釣りは、那覇港沖堤の夜釣りでタマンを狙う定番の戦術である。8日、山内茂さんは仲間と北堤先端からタマン狙いでサオを出し、仕掛けを200メートル流したあたりで会心のヒットを得た。ウキ下はハリス6号、4ヒロ(1ヒロは約160センチ)を含む20メートル。半年ぶりに手にしたタマンは自己記録更新の70センチであった。
 ◎水深1・5メートル、ガーラ27キロ
 カーエーどころで有名な仲泊。「道の駅」前の海岸は満潮時で水深1・5メートル。大潮の9日、前日にミジュンが寄っているという情報をつかんだ比嘉優さんは、ボラの切り身でタマン狙いを試みた。未明の午前5時半、襲いかかってきたのはタックルの許容をはるかにしのぐ27キロの大ガーラ。30分のタフネスファイトの末になんとか寄せることができた。
 ◎ジグにカンパチ18キロ
 釣りツアーで東京から来県した佐藤猛さんは魚屋さん。3日、東村の名物である與那嶺浩船長操船の遼丸に釣り仲間6人で乗船し、水深130メートルのポイントを泳がせ釣りやジギングで探った。佐藤さんは苦戦する泳がせ組や型が伸びない餌釣り派を押さえ、ラインPE2号、リーダー40ポンドに200グラムのツルジグを躍らせ18キロのカンパチを釣った。
 ご意見、ご要望をお寄せください。釣果写真、情報等も幅広く募集しています。
(新報アングラーズペンクラブ・大城耕)

【写真説明】上から
(1)ルアーでチヌを釣る(左から)大城圭さんと諸見里勇夫さん
(2)8日、那覇一文字の夜釣りで70センチのタマンを釣った山内茂さん
(3)ラマダ横の海岸で27キロのガーラを釣った比嘉優さん
(4)東村沖のジギングで18キロのカンパチを釣った佐藤猛さん
(5)西洲の河口で55・5センチのミナミマゴチを釣った玉城由美子さんと息子の拳士郎君(左)、拳吾君
(6)部間海岸で4キロのタマンを釣ったヤンバル磯魚会の徳村政智さんと息子の政陽君