まだ狙える40センチ級チヌ


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 3日、雑誌の取材で金武町の浜田漁港に出かけた。浜田漁港は、1月に行われた2つの釣り大会で上位入賞者を数多く出した注目の漁港である。集まったメンバーはここをホームグラウンドとするチームグッピーで、メンバーはいずれも釣り大会で輝かしい実績をあげている猛者である。その中に小学生の兄弟が参加していた。
 竿(さお)を構える姿はとても小学生とは思えず、行く末ただならぬ釣り師へと成長しそうな雰囲気をもっていた。聞けば2人は同クラブに所属する大嶺兄弟の甥(おい)で、彼らの活躍を見て2年前に釣りを始め、2人の手ほどきで上達も目覚ましいという。
 この日最初にチヌを釣ったのは兄の小学6年生、崎山翔くんであった。百戦錬磨のメンバーの中にあって彼は気後れする様子もなく、仕掛けを沖目に振り込んだり足元のタナに送り込んだりと、状況に応じた竿さばきを披露しベテランを驚かせた。
 結果、メンバーの釣果が0―6匹という中、翔くんは帰り際にも33センチを追加し存在感を示した。まさに将来が楽しみ。さて、今年注目の浜田漁港、数は減ったが30―40センチのチヌがまだ狙えそうだ。

【各地の釣果】
◎宜名真に尾長浮く
 フカセ釣り師あこがれのターゲットである尾長グレが国頭の海岸線をにぎわせ、ヒット情報が相次いでいる。1月31日、与儀裕一さんは釣りの好きな妹の百合子さんと連れ立って宜名真漁港でフカセ釣り。食い渋る中ハリスを2・5号から1・5号に落とし沖目に仕掛けを振り込むと、すぐに44・6センチ、1・24キロの尾長グレがヒットした。

◎西崎カーエー好釣
 西崎周辺で40センチ前後のカーエーが数釣れている。1月30日、同エリアをホームにしている大城英樹さんは、午前1時からの2時間で6匹を釣り上げた。翌日も友人を伴って竿を出し同サイズの数釣りを楽しんだが、長くは続かないだろうと話した。

◎瀬良垣・大タマン
 胴長を身に着け瀬良垣海岸に立ち込んで餌の冷凍ボラを60メートルほど投げ込む。園田茂一さんのタマン釣りスタイルだ。海底の岩肌は沖に向かってギザギザしているので、ヒットしたらドラグはフルロックにして巻き上げるという。3日は最満潮の午前6時、重量5・4キロ、全長70センチの大タマンを筋書き通りにねじ伏せた。

◎ファーストフィッシング
 ファミリーで五目釣りが楽しめる宜野湾新漁港は、潮通しが良く終年回遊魚が訪れる。1月29日、當間伶さんは新垣桃子さんを誘ってデート・フィッシング。初めてサオを手にした桃子さんにはグルクマがヒットし、夢中にやりとりを楽しんだ。あまりの面白さにもう次の釣行計画を練っているとか。

◎流し好釣・渡嘉敷沖
 この冬、船さえ出られれば流し釣りの釣果は安定している。与根漁港りえ丸の大城船長はそう話し、乗り合いで出船した1月29日も魚とのコンタクトを釣り客に楽しませた。竿頭(かんとう)の當間利彦さんは、ナガジューミーバイやヤキータマンなどを終日食わせた。
 ご意見、ご要望をお寄せください。釣果写真、情報等も幅広く募集しています。
 (新報アングラーズペンクラブ・仲栄真修)

【写真説明】上から
(1)周りのベテランも目を見張るほど釣りが上手な崎山翔くん(右)と弟の駿くん
(2)宜野湾新漁港で魚とのやりとりを初めて楽しんだ新垣桃子さんとベテランの當間伶さん
(3)1月29日、當間利彦さんはナガジューミーバイやヤキータマンなど数釣りを楽しんだ
(4)1月30日、大城英樹さんは2時間で6匹のカーエーを釣り上げた
(5)3日、瀬良垣で重量5.4キロのタマンを釣り上げた園田茂一さん
(6)1月31日、宜名真漁港で尾長グレを釣った与儀裕一さん(左)とチヌマンを上げた妹の百合子さん