キスは「灯台下暗し」 報得川河口岸近くで連発


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 25日、ひょんな事からシマノ提供の人気釣り番組「釣りロマンを求めて」の収録をお手伝いさせていただくことになった。今回の収録の狙いは「キス」。
 聞けば2日間、屋我地周辺を釣り歩いたが、思うような釣果が上がらなかったそうだ。年明けまでは、あちらこちらで簡単に釣れていたキスも、海底に藻が生え始めるころから釣りにくくなってくるためだ。
 そこで、まだ比較的藻が生えていない糸満市西崎の報得川の河口へ案内することにした。
 今回の出演者は横山武氏と日置淳氏のお二人で、共に日本を代表するサーフキャスティングの名手。簡単に100メートル以上の遠投でキスを狙うが、釣れるのは小型のヤマトビーがぽつりぽつり。
 そんな時、地元の常連らしきお年寄りがやって来て、ちょい投げの仕掛けを10メートルほど投げ込むとアタリが連発するではないか。これを見た名人もそれまでの遠投をやめ、岸近くを斜めに探ると本命のキスを釣り上げることができた。
 灯台下暗し、意外な場所に魚は潜んでいるものである。

【各地の釣果】
◎那覇港大型チンシラー
 「那覇港河口には居着きのチヌがいて通年釣りを楽しむことができる」そう話す赤嶺勝也さんは20日、止まっていた潮が下げに動きだして間もない19時半。道糸、ハリスとも2号の全遊導仕掛けで53・5センチを含む2匹のチヌを釣り上げた。

◎ひょうたん池チヌ好調
 今、泡瀬のひょうたん池では、干潮時に潮溜(だま)り周辺を狙って20~45センチ前後のチヌが安定して釣れている。常連によると、ヒット時間は最干潮から上げ潮に変わったころに集中しているとのこと。24日、久保田さんも40センチオーバーを釣り上げた。

◎沖堤に大カマス現れる
 本島各地の堤防に大型青物が現れている。泡瀬や安田漁港、名護漁港にもガーラの目撃情報が入っている。那覇沖堤では大きなカマスが釣り人の獲物を横取りしている。22日は、宮城等さんが良型のスマガツオを寄せている最中に、その下半身を持っていかれた。切断面にはカマスの歯形がくっきりと残されていた。

◎ケラマ南カンパチ
 ルアーや泳がせで、冬の船釣りの千両役者カンパチがいい気配を見せている。17日、ケラマ南沖の水深200メートル、潮が上げに転じた午前11時半。シチューマチを追う与根漁港のかいきょう丸から12号ハリスにオキアミを付け仕掛けを下ろした黒島正さんに1メートル、11キロのカンパチが襲いかかった。

◎大物コチに心臓ドキドキ
 「釣りはいつ何時大物が来るか分からない」そう話す西原町の宮平勲さんは、23日、まったく予定していなかった釣りへ友人に誘われるまま出掛け、53センチ、1・3キロの大コチを釣り上げた。「久しぶりに心臓のドキドキ感を味わいました」
 ご意見、ご要望をお寄せください。釣果写真、情報等も幅広く募集しています。
 (新報アングラーズペンクラブ・仲栄真修)

【写真説明】上から
(1)20センチのキスを釣った横山さん
(2)キスとヒイラギを一荷で釣った日置さん
(3)23日、大物コチを釣り初恋以来のドキドキ感を味わった宮平勲さん
(4)20日、那覇港で50センチを超える大型チンシラーを釣った赤嶺勝也さん
(5)17日、シチューマチ仕掛けで釣れた11キロのカンパチと黒島正さん
(6)22日、尾をカマスに食いちぎられた残り3・5キロのスマガツオと宮城等さん
(7)24日、泡瀬のひょうたん池で40センチオーバーのチヌを釣った久保田さん