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(株)全勝工業勝進龍が優勝 彪雅グループ大闘牛、角先折れても闘志失わず


(株)全勝工業勝進龍が優勝 彪雅グループ大闘牛、角先折れても闘志失わず 一発逆転牛若赤丸(右)を柵際まで追い詰める(株)全勝工業勝進龍=10日、うるま市の石川多目的ドーム
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 彪雅グループ結成10周年大闘牛大会(あげな闘牛組合・彪雅グループ主催、琉球新報社共催)が10日、うるま市の石川多目的ドームで開催された。シーの一番、二番の重量級クラスの勝敗は、現在空位となっている秋の全島一王座決定戦への選抜に大きく影響するため、その行方を見守ろうと会場には多くの闘牛ファンが詰めかけた。

 注目のシーの一番は、(株)全勝工業勝進龍が開始早々にエンジン全開で得意の突き技を繰り出し、主導権を握ると元徳之島王者の一発逆転牛若赤丸に1分36秒の短期決着で勝利した。(株)全勝工業勝進龍は大会前に左角の先が折れるというアクシデントに見舞われ戦意喪失が危ぶまれたが、その闘志は陰ることはなく、恵まれた体格を生かし一発逆転牛若赤丸を一気に柵際まで押し込んだ。一発逆転牛若赤丸も粘りを見せ一度は体勢を立て直すが(株)全勝工業勝進龍の猛攻を前に敗走した。

 シーの二番は若手有望牛のバブルが8連勝中のベテラン牛イーグル王を序盤から突き技、カケ技でいともたやすく土俵際まで追いやり、後がなくなったイーグル王の首をはね上げ一気に腹取りで勝負を決めた。バブルは若手ナンバーワンといわれる通りの実力を見せつけ、ベテラン牛をわずか51秒で圧倒し、星を5に伸ばした。

 シーの四番指名特番では、カケ技の名手南星朱蘭(なんせいしゅらん)が終止右角を使ったカケ技一本だけの離れ業で圧巻のパフォーマンスを見せ、会場を沸かせた。

 シーの五番に登場した源勝菜(元天心☆大空)は軽量級王者彪獣王に唯一土を付けた相手として注目されたが、闘勢神玖に惜しくも負け沖縄デビュー戦は黒星だった。

(平川智之通信員)

【優勝】(株)全勝工業勝進龍
【ゆかり賞】強襲荒虎
【敢闘賞】南星朱蘭
【殊勲賞】闘勢神玖