祭事で結束「はごろもの里」 宮城公民館 (南風原町) 88


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 南風原町の北部にある宮城(みやぐすく)。300年前に天女が降りたと伝えられる井戸「御宿井(ウスクガー)」があり、そのため「はごろもの里」と呼ばれる。一年を通して祭事が多く、祭事の中心となる「ノロ殿内」は2022年に区民らの寄付により全面改築した。
 グラウンドゴルフ大会や年末のイルミネーションなど新しい行事も取り入れる。1月1日の新春マラソン、旧暦6月26日の大綱曳は、区内外から家族が集まる行事だ。
 公民館は1986年に落成。屋内には広いホールと畳間、調理室など庭には池もある。卓球、空手、カラオケなどのサークル活動が毎日のように開かれる。道向かいに区所有の別施設「むらや」もあり、大綱の倉庫も兼ねる。公民館と合わせて区民が集う場所だ。
 一軒家が多く、自治会加入率は80%を超える。高齢化が進んでおり、出産や就学祝いを贈るなど少子化対策に取り組む。公用車の貸し出しなどのサービスも人気だ。
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 玉城雅史区長の一言 区民の協力体制が強いのが自慢の一つだ。1人暮らしの高齢者も多いため、自主防災組織を設立したい。
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 宮城区のメモ 行政区は宮城以外に、大名、与那覇、宮平の一部を含む。宮城の人口は8月末現在で1032人、407世帯。
 (岩崎みどり)(金曜掲載)

宮城公民館前で4年ぶりに通常通りに行われた大綱曳 =8月13日
「区民の協力体制が自慢の一つだ」と話す宮城自治会の玉城雅史区長(後列中央)と区民=6日、南風原町宮城の宮城公民館