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オキナワンロックの現役「レジェンド」が夢の共演 熱くて激しいロック愛、トーク&ライブで


オキナワンロックの現役「レジェンド」が夢の共演 熱くて激しいロック愛、トーク&ライブで
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【沖縄】ロックは魂の爆発だ! 9月24日、沖縄市音楽資料館おんがく村でオキナワンロック界現役レジェンドの喜屋武幸雄さん(81)と宮永英一さん(72)のトーク&ライブが開かれ、縦横無尽に歴史とロック人生を振り返った。おんがく村はスペースが手狭とあって定員20人。それだけにぜいたくなライブ感覚に包まれた。

 2人のみでは初のクロストークで、少年時代の困窮の暮らしぶりを赤裸々に吐露した。しかし兵士があふれた60年代から70年代の米軍統治下、コザの街の音楽環境が2人のロック人生への扉を開いた。

 集団就職を経験したという喜屋武さんは「教師になるのが夢だった」と驚きの過去を明かす。

 一方、チビと呼ばれた宮永さんは「多様な楽器に触れ、小学校高学年から音楽の道の目標にぶれはなかった」と意志を貫いた。

 後に伝説のバンド、マリー・ウィズ・メデューサを率いた喜屋武さん、「紫」の中心メンバーになった宮永さん。ロック愛の熱くも激しい尽きることのないトークで、時には会場の笑いも誘った。

 喜屋武さんはロック文化の精神財産を「後輩のチビらに託す責務がある」と強調し、多彩な企画をするおんがく村の存在も高く評価した。

 ギター伴奏の国吉真也さんを特別ゲストに迎えたライブは年齢を感じさせなない圧倒的な声量。反戦平和を込めた「ワンワールド ワンラブ」や「ボーン・トゥ―・ビー・ワイルド」などを熱唱し、会場は大きな拍手で応えた。

 県外からも多く「夢の共演だった」などと興奮の感想が寄せられたトーク&ライブは「おんがく村YouTubeチャンネル」で生配信され、反響を呼んだ。アーカイブ視聴もできる。

 (岸本健通信員)