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伝統組踊「忠臣身替の巻」、18年ぶりに披露 伊江村・川平区で芸能発表会、5時間超えの熱気


伝統組踊「忠臣身替の巻」、18年ぶりに披露 伊江村・川平区で芸能発表会、5時間超えの熱気 18年ぶりに披露された「忠臣身替の巻」を演じる役者たち=14日、川平区公民館 (村教育委員会提供)
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【伊江】11月に開催される伊江村民俗芸能発表会を前に、今年の担当区の川平区(松永好秀区長)の民俗芸能発表会(同実行委員会主催)が14日、同区公民館特設会場で開かれた。同区で保存継承する組踊「忠臣身替の巻」が18年ぶりに披露されたほか、二才踊りや琉球舞踊など31演目が披露され、勇壮な演舞に観客は食い入るように見入った。

 「伊江島の村踊」は「二才踊り(にせうどぅい)」といわれる青年踊りで、沖縄のほかの地域に類を見ない独特な芸能。村踊りの保存継承活動として1980年から各区輪番(字マール)による発表会が開催され、昨年の東江前区を皮切りに6巡目がスタートした。

 会場には区民をはじめ、村外からも郷友会関係者らが多く駆け付け、用意された約500席がすべて埋め尽くされた。20~40代の役者45人が出演。演目ごとに大きな拍手が送られ、5時間半を超える舞台となった。

 金城雅人実行委員長は「6月から役者たちが連日夜遅くまで稽古に励み、その成果を披露することができた。地謡の後継者育成にも取り組み、平均年齢40歳の皆さんがリードしてくれた。役者や裏方など関係者に感謝する」とねぎらった。

 同区の芸能振興に尽力した長嶺妙子さん、内間忠和さん、中真三紹さん、金城正志さん、内田竹保さんに金城委員長から感謝状が贈られた。

 村民俗芸能発表会は11月11日、伊江村農村環境改善センターホールで開かれる。