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還暦祝いに45年前の手書き「学級通信」 与那原中31期生に元担任がサプライズ配布


還暦祝いに45年前の手書き「学級通信」 与那原中31期生に元担任がサプライズ配布 元担任の幸地忍さん(前列中央)から中学当時の学級通信を受け取った元与那原中3年2組の級友ら=7日、那覇市内のホテル(幸地さん提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 岩切 美穂

 【与那原】与那原町の与那原中学校を45年前に卒業した31期生の還暦同期会が7日、那覇市で開かれた。3年2組の担任だった幸地忍さん(78)=八重瀬町=が、当時手書きで毎日発行していた学級通信「今」を1冊に製本し、同組の参加者18人にサプライズで配布した。

 幸地さんは当時、学校が休みの日曜以外は毎日、学級通信を発行した。「今」には時期ごとに学級の目標や反省、高校入試に向けた激励のほか、プロフィール欄では40人いたクラスの生徒について一人ずつ、性格などを紹介している。

45年前に毎日発行した学級通信「今」を手に、思い出を振り返る幸地忍さん=10日、八重瀬町友寄

 幸地さんは「良いところを、名前を出して褒めるよう心がけていた。学校の業務や部活指導を終えて帰宅した後に書いていた」と振り返る。

 7日、久しぶりに再会した教え子たちの姿に「大人の風格を身に付けた」と目を細め、「中学時代を思い出せて、記念になる物をと学級通信を贈った。それぞれ定年後の人生を幸せなものにしてほしい」と語った。

 教え子の知花忠雄さん(59)=与那原町=は幸地さんについて「バレー部顧問でもあり、元気でバイタリティーあふれる先生だった。学級通信を読んで『頑張ろう』と奮起したり、逆に反省したりした思い出がある」と懐かしみ、「1年間、欠かさず手書きするのはなかなかできることではない。感謝している。先生に負けないよう頑張っていきたい」と話した。

(岩切美穂)