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サンゴの苗作りや植え付けに60人挑戦 「チーム美らサンゴ」活動20年目に 観光や漁業など効果に期待 沖縄・恩納


サンゴの苗作りや植え付けに60人挑戦 「チーム美らサンゴ」活動20年目に 観光や漁業など効果に期待 沖縄・恩納 育ったサンゴの苗を植え付けるチーム美らサンゴへの参加者=14日、恩納村(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 増田 健太

 【恩納】サンゴ保全で水産庁長官賞を受賞したチーム美らサンゴが14日、サンゴの植え付けイベントを恩納村の万座ビーチ周辺で開いた。約60人が座学で学んだ後、苗作りや植え付けに挑んだ。20年目を迎え、全日空など県内外の企業17社で構成する同チームは、サンゴを増やすことで観光や漁業など広い分野に効果が出るよう期待する。

 この日は公募に応じた人やメンバー企業の従業員を合わせダイバー約35人、ノンダイバー(潜らない人)約20人が参加。恩納漁港に近い村コミュニティーセンターでサンゴの生態などを学んだ後、ダイバーは海中で植え付けを、ノンダイバーは中間育成棚への苗作りを1人2本ずつ実践した。

 チーム美らサンゴの活動は2004年に始まった。植え付けイベントは年5回あり、累計1万8千本を植え付けた。村漁協や地域のダイビングショップ、ビーチスタッフ、恩納村などが協力し、エメラルドグリーンの海を守ろうと知恵を出し合う。

 県内幹事社の議長を務める畑(はた)貴嘉名護パイナップルワイナリー取締役工場長によると、遺伝子解析により、遺伝子が偏ることへの懸念が18年に解消された。またサンゴが白化すると漁獲量にも影響する。畑議長は「サンゴが大きくなって産卵し、海流に乗っていろいろなところに着生する。計り知れない影響がある」と述べ、活動の継続に意欲を見せた。

 (増田健太)