宮古島市で取材先に向けて車を走らせているとよくきれいな海の光景が目に飛び込む。釣りが趣味の私は「この海にはどんな魚が泳いでいるのか」と反射的に考え、心を躍らせている。しかし、浜辺などに行くと多くのごみが漂着している場所も少なくない。
先日、市平良狩俣と島尻、大浦、西原の砂浜の清掃活動に取り組む「宮古島の環境を守る会」の活動を取材した。シャッターを切りながら、ごみ袋を片手に清掃に参加した。ペットボトルなどは外国語表記が目立った。漁具と思われる巨大なプラスチックをよく見ると、劣化して細かくなったくずが周辺に散乱していた。マイクロプラスチックが生まれる現場を初めて見て、ショックだった。
守る会のメンバーは「数週間後、ごみは再びたまる。でも拾うことで少しは環境のためになっていることを信じてやるしかない」と語った。
海を汚しているごみは漂着物だけではない。漁港には釣り餌やまき餌などの袋などが散乱している。袋は日本語表記で日焼けしていない様子を見ると、釣り人によるポイ捨てだと思われる。「海の恩恵を受けているくせにポイ捨てするな」と思い、怒りがこみ上げる。そんなとき、深呼吸して、車の中から袋を探しごみを拾うようにしている。守る会に習い、ごみを捨てた人に自分の意識を使うよりも、自分ができることを考え、行動することを優先していきたい。