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豆腐作り体験にぎわう 那覇・繁多川でイベント


豆腐作り体験にぎわう 那覇・繁多川でイベント 子どもたちが大豆の石臼ひきなどを体験したイベント=2日、那覇市の繁多川公民館
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 【那覇】繁多川自治会(玉城徳正会長)などは2日、大豆の石臼ひきや豆乳しぼりといった豆腐作り体験を提供し、出来たてのゆし豆腐を振る舞うイベント「第16回豆腐の月」を那覇市の繁多川公民館で開催した=写真。地域住民や繁多川の豆腐のファンらが訪れ、熱々の豆腐を味わった。繁多川地域は戦前から豆腐作りが盛んで、かつては豆腐屋が50軒近くあったが、現在は3軒にまで減っている。
 自治会などは、かつて家々で栽培された在来大豆「青ヒグ」を復活させ、昔の繁多川の豆腐を再現する「あたいぐゎープロジェクト」を推進。毎年12月を10(トー)2(フ)の月として継承活動に取り組んでいる。
 イベントでは重い石臼を子どもたちが力を込めてひいたほか、「青ヒグ」のゆし豆腐と山形産大豆のゆし豆腐の食べ比べもあり、会場はにぎわった。
 家族で訪れた松林由佳さん(42)=西原町=は「繁多川の豆腐はおいしいのでよく買っている。製造工程を子どもに見せられてよかった」と笑顔。長男の玄樹さん(5)は「石臼ひきが楽しかった」と話した。
 玉城会長(70)は「かつては豊かな水と豆腐作りが生活の一部だった。イベントを通じて豆腐への愛着と、昔の人の作り方を子どもたちに伝えたい」と語った。 (岩切美穂)