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飲酒運転根絶で委嘱状/宜野湾署、田里・宮城さんに


飲酒運転根絶で委嘱状/宜野湾署、田里・宮城さんに 宜野湾署の仲本貴署長(右端)と委嘱状を受け取った田里努さん(左から2人目)、宮城恵輔さん(同3人目)=1日、宜野湾市大山の宜野湾署
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 【宜野湾】宜野湾署(仲本貴署長)は1日、飲酒運転根絶に関する知識の普及や啓発活動を行う「飲酒運転根絶アドバイザー」の委嘱状伝達式を開いた。飲酒運転根絶アドバイザーに委嘱されたのは、宜野湾自動車学校の田里努さん(51)と障がい者アーティストとして活躍する宮城恵輔さん(39)。
 田里さんは「飲酒運転が多い沖縄で交通指導員として培った知識を多くの人々に伝え、飲酒運転根絶に貢献したい」と語った。
 宮城さんは21歳の頃、酒を飲んでバイクを運転し、事故を起こして頭を強く打ち生死の境をさまよった。一命は取り留めたが、上半身の神経まひによる後遺症で両手に障がいが残った。
 宮城さんは委嘱式後、宜野湾署員約50人を対象に講話をした。障がいにより夢を諦めたこと、家族にケアの負担がかかることの心苦しさを吐露しつつ、「かけがえのない命の大切さを人々に問いかけることが僕の使命」と強い思いを明かし、「誰にも同じような思いをしてほしくない。酒の文化が定着する沖縄の皆さん、『俺みたいになるな』」と語った。 (西田悠)