【石垣】石垣市の新栄公園内にある「憲法九条の碑」のデザインの意味を伝える「説明板」がこのほど完成し、設置実行委員会(宮良純一郎会長)が16日、説明板前で除幕式を開いた。雨が降る中、約40人の関係者らが参加し、碑のデザインに込められた三つの思いを再確認し、継承していくことを誓い合った。
九条の碑は2004年に設置された。八重山戦争マラリアを語り継ぐ会顧問などを務めた故・潮平正道さんがデザインした。表面に大きく「戦争の放棄」と刻まれ、憲法第九条の条文が続く。背面にはハトの姿を彫り込んだ石材が倒れかかっている。
説明板には「憲法九条(戦争放棄の条文を刻んだ石)が平和(鳩が刻まれた石)を支えるようにデザインしてある。二つの石は、かつて日本によって侵略された中国から取りよせたものである」「九条の条文を刻んだ石は台座には置かず、私たちが生活する大地にストレートに入り、しっかりと根づくことを願って深く埋め込んである」「九条の条文をあえて活字体にした。国民が共有する普遍の理念であることをふまえ、客観性のある書体にしてある」という、3点を明記して碑の隣に設置した。日付は当初設置予定日であり、憲法公布日の11月3日付。
宮良会長は「九条の碑は市の平和のシンボルとして、市民や観光客に平和の大切さを伝える貴重なものだ。碑のデザインの意味を伝える説明板設置の意義は大きい」として、恒久平和の思いを後世に伝えていくことを決意した。 (照屋大哲)
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「憲法九条の碑」に説明板 石垣・新栄公園 故・潮平さんデザイン 三つの思い再確認
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琉球新報朝刊
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