【国頭】国頭村立辺土名小学校(佐藤繁校長)で5日、4年生17人が総合学習の一環として、国頭村内海岸のウミガメの産卵状況や生態などを学んだ。長年ウミガメの調査・保護活動に取り組む、日本ウミガメ協議会会員で自然公園指導員の嘉陽宗幸さん(70)=国頭村桃原=が講師を務めた。
嘉陽さんは村内各地域の海岸で産卵があった場所を説明した。これまで見た一番大きなカメは105センチあったと話すと、児童らは驚きの表情を見せた。
10年前は603カ所あった産卵が今年は94カ所に減少したことに触れ、産卵に良い環境を保全することが大切だと訴えた。自身の活動調査状況を大型テレビに映しながら説明したほか、教室内には産卵などの貴重な写真が並べられ、児童らは見入っていた。
嘉陽さんは「子ガメが成長して国頭の海に戻るには30年かかると言われる。チャンスがあれば皆さんで見届けてほしい」と託した。
講話を受けた児童らからは「教科書でしか分からないウミガメのことがいっぱい分かった」「産卵のために上陸したウミガメの足跡で種類を知ることができた」「国頭で産卵するのは、主にアカウミガメとアオウミガメ」「タイマイは1回の産卵で約170個の卵を産む」「ウミガメが産卵する砂浜を大切にする」など、学んだことや気づいたこと、感想などを口にした。 (新城高仁通信員)
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ウミガメの生態学び驚き/国頭・辺土名小/講師・嘉陽さん/30年後「見届けて」
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琉球新報朝刊
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