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働く喜び、お母さんから学ぶ/渡嘉敷・神林さん/船舶課で職場体験


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 【渡嘉敷】渡嘉敷村の阿波連小5年の神林修士さん(10)はこのほど、母紘実さん(34)の働く渡嘉敷村船舶課で職場体験した。同課の仕事を学びながら船舶の発着や積み荷などで汗を流した。小さな職員は、職場体験を通して将来の仕事や学校で学ぶことの意味などについて考える機会となった。
 神林さんは2022年12月、家族5人で東京から渡嘉敷村へ移住した。職場体験は、母親の働く船舶課を希望。修士さんは、午前8時半に母と一緒に事務所のタイムカードを押して出勤すると、早速、同職員と海の状況を確認。定期船舶「フェリーとかしき」の船長への電話連絡から仕事が始まった。
 9時40分、渡嘉敷港着の高速船「マリンライナーとかしき」を出迎え、那覇行の乗船者のチケット受け取りや見送りなどをした。引き続き、11時10分渡嘉敷港着の「フェリーとかしき」の接岸ロープワークを手伝い、館内放送や客の出迎えなどにも挑戦した。修士さんは職場体験を通して、紘実さんの窓口対応などを知り、職員と触れ合いながら仕事の難しさ、苦労や厳しさ、働く喜びなど肌で学んだ。
 修士さんは「母さんたちがどんな思いで働いているのか分かった。将来は人の役に立てる仕事がしたい」と夢を膨らませた。 (米田英明通信員)