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より良い未来への消費とは 豊見城の児童ら「賢い買い物」学ぶ


より良い未来への消費とは 豊見城の児童ら「賢い買い物」学ぶ エシカル消費について学ぶバディング学童クラブの児童らと、指導に当たったSDGs未来ラボ代表理事の阿部昭彦さん(前列中央)=5日、豊見城市上田
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 【豊見城】賢い買い物について学ぼうと、エシカル(倫理的な)消費をテーマに「消費者教育出前講座」が5日、豊見城市上田のBUDDING(バディング)学童クラブ(新里智将(ともゆき)代表、小1~4年65人)で開かれた。消費者教育活動に専門講師を派遣する県事業を活用。SDGs未来ラボ(福岡県)代表理事の阿部昭彦さんが講師を務めた。安さを求めることで発展途上国で児童労働が起きている状況を知り、値段だけではない商品の選び方について学んだ。

 最初にクイズを通して買い物について考えた。阿部さんが「家の近くの店に行くとき歩いて行く? 車で送ってもらう?」などと出題。最後の質問は「チョコレートを買うときに何で選ぶ?」「安いチョコだとたくさん買えるのがいい」という答えに、チョコの元となる豆を栽培する農家について伝えた。阿部さんは「安いチョコを作るためには、豆を安くする必要がある。そのために子どもが毎日、働かされている」と話した。

 「学校に行かない」という説明に、最初は「いいなー」と声を上げた子どもたち。しかし読み書きができず、それにより汚い水を飲んで病気になったり、お金の稼ぎ方を知らずだまされたりする現状を学んだ。阿部さんは「みんなの買い物が関係している。エシカルとはより良い未来のために行動すること。農家さんにお金が入るような買い方をしてほしい」と呼びかけた。最後に、児童一人一人にエコバッグとエシカルマークの付いたお菓子が贈られた。

 伊良波小3年の村本陽菜(ひな)さんは「いらなくなった服をぞうきんにしている。これからはもっと良い買い方をして、子どもが働かされないようにしたい」と話した。

(岩崎みどり)