有料

「シタリー節」をCDに 粟国島の教訓歌


「シタリー節」をCDに 粟国島の教訓歌 CDをPRする粟国郷友会の玉寄貞一郎会長=2023年12月26日、琉球新報社
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【粟国】粟国村で昔から歌われている「シタリー節」を粟国郷友会がCD化し、2023年9月に完成した。玉寄貞一郎会長(80)が昨年12月26日、琉球新報社を訪れ「多くの人に聞いてほしい」とCDをPRした。

村内外から寄付募り
 「シタリー節」は高校進学で島を離れる子どもらに向けた教訓歌で、千人並みの意地を持って勉強などに励むようになど、立身出世や航海安全を祈願する内容だ。粟国港には歌碑も建っている。
 昔から歌い継がれてきたが、近年は知らない村民も多い。2014年に村老人クラブが色紙に歌詞を書いて卒業する中学生に渡したことをきっかけに、粟国郷友会が「CDを作って多くの人に知ってもらおう」と企画した。同会の会員約250人を中心に村役場、村議、村老人クラブなどから寄付金を募った。
 もともと、村民それぞれが節をつけて歌っており、決まった曲はなかったが、CD化に当たって22年に曲を募集し、村出身の照喜名徹さんの曲が選ばれた。収録では照喜名さんが歌三線を担当し、歌やかけ声で村出身者が参加した。
 現在はニューフェリーあぐにが粟国港を出港する前に歌を流している。玉寄会長は「県民にもシタリー節を知ってもらい、歌をきっかけに粟国村にも足を運んでほしい」と話した。
 CDは税込み500円。粟国郷友会が希望者先着10人にCDをプレゼントする。問い合わせは電話090(6866)7337(玉寄)。 (上江洲仁美)