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104 根差部公民館 (豊見城市) 守り続ける伝統の拝み


104 根差部公民館 (豊見城市) 守り続ける伝統の拝み ミニデイサービス参加者や根差部花友会などで地域に貢献する住民ら
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 根差部地区は、豊見城市の北部、国場川、饒波川が流れる、大字「真嘉部」にある。ウガン山を頂点にした丘陵地で坂が多い。区内には、ウガン山のビジュル御獄をはじめ、大島の殿、伊良部の殿など多くの拝所がある。旧暦1月2日の初拝みなど年6回の拝みには、集落内の拝所17、18カ所を回る。伝統の祭事が受け継がれている。
 公民館は2002年に完成、2階建てで2階は200人収容可能なホールがある。建物前には広場があり、夏祭りなど地域行事に使われる。
 生まれも育ちも根差部の中村節子さん(81)は「昔は畑と山の地域だったが、家が増えた。でも車も少なく静か」と話す。赤嶺光男さん(76)も「小さな集落だから助け合いの精神がある。歩くとあちこちから、あいさつされる」と地域の良さを語った。
 地域活動も盛んだ。子ども会、OB会などが公民館活動を盛り上げる。グラウンドゴルフやゲートボールの愛好会もある。集落内や通学路に花を植え、清掃活動をするのは「根差部花友会」だ。約40人が参加。代表の与儀サエ子さん(70)は「季節を感じ、地域の良さを知ってもらいたい」と思いを語った。
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 川満幸弘自治会長から一言 安心して住める地域、古くからいる住民と転入してきた住民が仲良く暮らせる地域にしたい。
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 根差部のメモ 2023年12月末現在、1550世帯、3511人。
 (岩崎みどり)(金曜掲載)