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人生の節目、紅型に桜 うるま、山内邦恵さん展示会


人生の節目、紅型に桜 うるま、山内邦恵さん展示会 展示会を開催した山内邦恵さん=9日、うるま市内
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【うるま】市在住の紅型作家山内邦恵さんは9日から18日まで、市石川の自宅兼工房で展示会「Cherry blossom(チェリーブロッサム)展」を開催した=写真。桜の型を使用した古典文様で作品を制作した。ソーイング作家や木工作家と初めてコラボした。
 テーマの桜は、娘が巣立つタイミングで目にした桜がきっかけ。末の娘の進路が決まった昨年1月、さみしさと子育てが終わることへの安心の中で見た桜を「ずっと覚えている」と話す。「この十数年は紅型と子育ての日々だった」と振り返る。
 染料には昨年の台風で折れた桜を使った。枝から色を煮出した。「ピンクにも見える薄い茶色になっている。今回だけの色だ」と特徴を語った。
 自身の節目に当たる今回の展示会。「さみしいけれど、私の頑張る源だ」と巣立った子どもたちへ思いをはせる。展示会は年に1度開催しており、今回で3回目。今後は「展示会の頻度をもう少し増やしていきたい」と話した。 (金盛文香)