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スーパーフード「タイガーナッツ」を沖縄で栽培 トラクター購入費の支援呼び掛け 国頭の合同会社


スーパーフード「タイガーナッツ」を沖縄で栽培 トラクター購入費の支援呼び掛け 国頭の合同会社 クラウドファンディングへの支援を呼びかける、Natural Selection合同会社のオグベヒ・トーチ社長(右)と仲原美登子さん=1日、国頭村奥間のAFRO×JAM
この記事を書いた人 Avatar photo 武井 悠

 国頭村でタイガーナッツの栽培から販売まで取り組んでいるNatural Selection合同会社は、収穫に使うトラクターの入手に向け、29日までクラウドファンディングを実施している。目標額は700万円。返礼品には支援額に応じてタイガーナッツを使ったグラノーラやちんすこう、販売商品の割引券などを用意している。

 タイガーナッツはショクヨウガヤツリの成長した茎で野菜の一種。食物繊維やビタミンEなどが豊富に含まれ、スーパーフードとして注目されている。

 同社は2017年から本格的な栽培を始め、21年には栽培に適した畑約千坪を増やした。タイガーナッツは4カ月ほどで成長し年2回収穫される。現在の収穫作業は重機で地中を掘り起こしてふるいにかけ、ナッツと大きい砂利を手作業で分けており、収穫量の頭打ちや収穫期間が伸びることが課題となっていた。より効率的な収穫に向けて収穫用機械を輸入したが、機械を動かすために100馬力以上のトラクターが必要となっている。

 トラクターの入手に向けて新たな課題も生じた。同社は新たな収入源にしようと21年、タイガーナッツ製品のほか社長の出身地であるナイジェリアの輸入雑貨なども扱うカフェ「AFRO×JAM」を開店した。しかし、昨年到着した商品は新型コロナの影響などで輸入に半年を要し、自然素材を使った商品はカビが生えるなどほとんどが傷んでいた。商品はすべて焼却処分となり、トラクターの入手に向けた資金もなくなった。支援金は輸入雑貨を仕入れる資金にも活用される。

 支援金は目標額に到達しなかった場合も活用される。社長のオグベヒ・トーチさん(43)は「沖縄でのタイガーナッツ発展に向けて頑張っている。皆さまの支援をお願いしたい」と協力を呼びかけた。問い合わせは、電話0980(43)9992。

 (武井悠)