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8月に入植70周年式典 国内外1500人参加、慰霊祭も


8月に入植70周年式典 国内外1500人参加、慰霊祭も コロニア・オキナワ入植70周年記念祭典をPRする準備委員会の中村侑史委員長(右)と事務局の比嘉智さん(左)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 コロニア・オキナワ入植70周年記念式典が、今年8月17日にボリビアサンタクルス県のオキナワ移住地で開催される。ボリビア国内や沖縄県、日本、隣国から約1500人の参加を見込んでいる。午前に慰霊祭と式典、午後に祝賀会などが開かれる。記念行事としてゲートボールやゴルフ大会も行う。8月10日には、オキナワ第1地域で豊年祭が盛大に執り行われる。
 同移住地では昨年7月に、オキナワ日ボ協会を中心に準備委員会(中村侑史委員長)が発足し、記念事業の基本計画を検討するなど準備を進めてきた。中村委員長は「移住地を開拓した1世が80~90代と高齢化しているため、1世の皆さんにとって最後の記念事業になるだろう」と開催への思いを話す。
 「移住者の先駆者はボリビアで日系社会を開拓し、ボリビア社会に貢献してきた。築いてきた歴史を後世に伝え、ボリビア社会と共存共栄していく中で、次世代を担う2世3世の、若い活力を未来に生かす祭典としたい」と目的を伝えた。
 オキナワ移住地は、1948年にボリビア国在住の沖縄出身の戦前移住者が、第2次世界大戦後の沖縄の窮状を援助するために、リベラルタ市沖縄戦災救援会を結成し、義援活動を始めたことから始まった。
 54年8月15日に琉球政府送り出しの第1次移民団がボリビア・サンタクルスのうるま移住地に入植したが、原因不明の熱病が発生したため移住地の移転を余儀なくされた。その後、パロメティーヤ地域に移動したが土地の確保ができず、2度目の移動で現在のオキナワ移住地に安住の地を得た。現在、移住地の県系人は約800人。
 (安里三奈美通信員)